明石城築城!(7)ーついに完成!ー
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さてさて、明石城築城ブログの最終回です。
明石滞在四日目は、遺構が完全に失われているところ、自転車競技場の辺りやその南にある堀、そしてさらにその南の段丘になっている付近を中心に調査し、調査を終えました。
(城の東、段丘上の高低差)
(GPSで1mあがるごとにチェックしていきます)
でも、実は製作中の11月にもう一度明石を訪ねています。全部網羅した!と思っても、見ていないところもあります。製作中に違和感があり、ネット等で確認できないことがあれば、可能な限り現地を見て修正していくのです。
その後順調に作業は進み、9月の末頃までには藤井先生から送られてくるであろう建造物のデータを待って、データは完成!というところまできていました。
もちろん、データが完成してもそれを3Dプリンタ出力用のデータに整理したり、3Dプリンターで出力しジオラマとして完成させるには多くの作業が必要でしたので、決して余裕があった訳ではないのですが、「なかなか順調だな」という私の心がとんでもない方向に舵を切ることになってしまったのです。
(データの9月末の状態)
それは、「石垣の表現」
実は、今回明石観光協会様との打ち合わせで、納期や金額等の兼ね合いで「石垣の表現はしません」ということは伝えていたのですが、私の「城愛」がそんな半端はことを許すはずがなかったのです(笑)。
石垣の表現はデータ上で石をひとつひとつ作っていくので、膨大な手間と時間が必要です。
もちろん、もっと機械的にできる楽なやり方はあるのかもしれないけれど、城の石垣はどれ一つ同じものはありません。それを表現するには、ひとつひとつ作っていなかないと伝わらない!と思ったのです。
(石垣を作っていくとこうなりますww)
しかし、この作業は予想以上に時間がかかり、途中本当に間に合わないんじゃないかと思ったくらいです(汗)
データの完成はお城EXPO一か月前の11月末。3Dプリンター品が手元に届いたのは12月頭でした。
でもその3Dプリンターで出力された石垣を見たときに、「あー、やっぱりやってよかった!」と思いました。やっぱり、石垣は明石城の大きな魅力ですからね!
(3Dプリンターで出力された石垣と1円玉の比較)
それから社員一丸となってモーレツに作業を進め、なんとかお城EXPOの当日に明石観光協会様に引き渡すことができました。今回の作品も、私たちがお城を作るときに大切にしている「地形」や「周りとの関係性」もしっかり表現できたと思っています。
お城EXPOではこの明石城の城ラマは大きな反響をよび、明石観光協会様のブースでも多くの人が明石城を知る、理解するために大いに役に立ったとお聞きしています。
なにより、納品先である明石観光協会様が本当に喜んでいただいていることが、私どもの誇りです。
(お城EXPOでの明石観光協会様のブース)
これからも、「城愛」に基づいたお城の復元をできる限り続けていきたいと思います。
おしまい!
*1月30日(火)18:30~21:00まで、市民広場・パピオス明石2階で「明石城築城400年 城と緑の景観づくり講演会」が行われ、私も19:30~20:30の枠で講演をさせて頂きます。
お近くの方は是非遊びに来てください!