八王子城築城記(1)ー築城開始!ー
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みなさん、こんにちは。
SNS上ではすでに公開していますが、八王子城の城ラマを制作中です。
今回は八王子市教育委員会様より依頼を受けて制作しております。
(浅野文庫蔵 諸国古城之図の八王子城。詰めの城は省略されている)
実は、お話があったのが4月の終わり。
6月23日(日)の八王子城跡まつりまでに、ジオラマが欲しい、という内容でした。
弊社のジオラマの制作方法は、まずは現地調査と考証にじっくり時間をかけ、そこからデータ作成します。その後、造形品を出力してそこからジオラマ制作に入るという流れですので、普通に考えたら「絶対に無理」という時間軸でした。
しかし、担当の方の八王子を盛り上げたい!という熱意と、私が「なんとなかるさ」というある意味いい加減な精神の持ち主であったこともあり(笑)、この八王子城城ラマ計画はスタートすることとなったのです。
ただ、限られた時間の中でやるので、いくつかの条件を提示させて頂きました。
まずは、弊社のジオラマの標準縮尺である1/1500で制作できない可能性がある、ということ。
八王子城は城域がとても広いので、1/1500にするとB2からA1のサイズになってしまいます。この広大な範囲をジオラマで作りこむというのは、かなり厳しい条件です。
ですから、縮尺率を上げ、1/3000とかそういう感じになると思いますというお話をいたしました。
つぎに、石垣の表現はできません、ということ
思い起こせば明石城の城ラマ製作時に、とんでもなく時間がかかった石垣の表現。
あのとき石垣だけで3ヶ月もかかったのを考えたらまずできません。
広大な城域をもつ八王子城の石垣の表現は「論外」です。
(八王子城の石垣遺構。現在は崩れてしまって往時の姿は失われているが、多くの石垣があったと思われる)
そしてもうひとつ、考証がほぼできない可能性がある、ということです。
考証は主にデータが出来上がった後に、再度現地を訪れて、城跡と対話し、いくつかの可能性を検証しながらじっくり行います。
二ヶ月という期間を考えると、ほぼ考証の時間はとれないでしょう。
主にこの三つの条件を受け入れて頂き、すぐさまデータの作成に取り掛かりました。
目の前には「ゴールデンウイーク」とう名の大型連休。
しかも新元号「令和」への切り替わりという、大変お目出たい空気の中、会社で一人データ作成に奮闘するマイスターでした。
(不眠不休のデータづくりが続く・・・・)
つづきは次回!
*6月23日(日)の八王子城跡まつりで八王子城の城ラマはお披露目の予定です。
当日は、弊社もブースを出します。みなさまのご来場を心よりお待ち申しております!