江戸城の鯱の再現!
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みなさんこんにちは。
城ラマの監修をして頂いている藤井尚夫氏から、江戸城天守の復元に設計参加しているとの知らせが入ってきました。
藤井氏はお城に関しての卓越した知見があることに加え、工業デザイナーとしての一面を持っています。なので、城ラマでも監修の他に建物の設計までお願いしております。
(藤井氏設計の真田氏上田城の天守と付け櫓)
藤井氏によると、さる筋から依頼で江戸城天守の「鯱」をはじめ、飾り金具全ての設計を行っているとのこと。江戸城も最近は天守の復元計画が上がるなど、じわじわと「城」としての人気が高まっていますが、近々この「鯱」や「飾り金具」が立体にされたものが見られるかもしれないです。
江戸城天守の鯱が金色であったことは「江戸図屏風」などにあり、間違いなさそうですが、詳細復元となると資料がない為かなり難しいようです。藤井氏は、構造的な参考としては、江戸城天守の完成からまもなく造られた名古屋城天守の鯱が参考になるが、形状は名古屋のものとは違ったと考えたほうが良い、と言っていました。
また、名古屋城天守の鯱は、まず「木製の真」を、錫の板で包み防水構造にし、その上に「鱗(うろこ)」や「繭(まゆ)」「鰭(ひれ)」など各パーツの形状に加工された銅板を金の薄板で包んだものを張って造られているとのこと。その構造を参考につくったCGがこちらになります。
(復元された江戸城の鯱)
金の薄板で包まれた銅板は雨仕舞を考えて、屋根を葺くように下から上に向かって張り付けられて造られるそうです。CGではこのパーツが鯱の表面に止められた工程が分かる表現になっています。
鯱は1/1500の城ラマの世界では爪の垢程度になってしまいますが、ここまで詳細に設計されたものであれば、3Dプリンタで大きく出してみたいですね。
この件に関してのご質問があれば、以下のメールで藤井氏に直接お願いします。
( 藤井尚夫 hi-fuji@mx2.harmonix.ne.jp )
では。