宝島社より「真田三代 名城と合戦のひみつ」が発売されました!(の裏話)その1
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11月13日(金)に、城郭復元マイスター・二宮博志初の著書となる、「真田三代 名城と合戦のひみつ」が発売されました。
来年の大河ドラマが「真田丸」で、真田信繁(幸村)が主人公だということもあり、この時期多くの「真田本」が、続々と出版されております。
現在アマゾンのランキングでも、錚々たる面々の中に埋もれそうになりながらも、なんとか健闘しているようです!
ちなみに、近所の本屋を除いてみると、私の本は小和田先生と千田先生の本に挟まれておりました(笑)
でも平置きにして頂いている本屋さんとか、真田コーナーが設けられている棚に「いい位置」で、置かれている本屋さんもありました。
今回、本の表紙を私が尊敬してやまない藤井先生の絵にしているので、できれば表紙が見えるような陳列をしてもらえると、嬉しいな、と思います。
さて、前回のブログでも少し書きましたが、この話を正式に頂いたのが8月の末。それから一ヶ月後の9月末には初稿を出さないといけませんでした。ただ、7月の末には一応「打診」があったので、私は8月中に少し文章を書き溜めていました。なぜならば、発売日は11月13日に決まっていると聞いていたし、そもそも初執筆なので、200ページを超える原稿を書くのにどのくらいの時間がかかるのかが、全く想像がつかなかったからです。
しかし、8月末に正式にオファーを頂いた時に宝島社の担当者から発せられた言葉は「二宮さん、今回は城メインでお願いします。真田のパーソナリティーはいらないです」と言われたのです。私は人物伝を書きつつ、城の魅力をカットインさせていく方法で文章のドラフトを書き溜めていたので、正直目の前が真っ暗になりました。
「どうしよう・・・、今までのは全部手放さなくてはならない・・・」
色々迷いましたが、最終的には覚悟を決め、依頼を引き受けました。
城メインということは、当然城に一番の光をあてること。その為に、真田氏関連の城をピックアップし、どの城を本に入れるかを検討しました。当初は26城をピックアップし、最終的には22の城と合戦場になりました。
しかし、その城の中にはまだ行ったことのない城もありました。当然世に出回っている資料を見れば書けることは書けるでしょう。
でも、そのようにして書いた文章には、「リアル」さが出てこない。なぜならば、私が「リアル」に感じたものではないからです。
そして、過去行った城も、あくまでも「過去」の情報であり、「今」の情報ではない。
城ラマでも徹底的に「リアル」を追求しているように、この本でも可能な限り「リアルさ」に拘りたい!
そう思い、わずか一ヶ月しかない初校までの期間の中で、ほぼすべての城を回りました。ちなみに今回訪問できなかったのは、海津城と川中島合戦場です(もちろん過去には訪問しています)。
(写真は佐久内山城址)
そして、半端ではない情熱をもって、わずか一ヶ月で初校を提出しました。
出版をよく知る人は、「ありえない」と言っていましたが、お城に対する「愛」がそれを可能にしたのでしょう(笑)
しかし、本に割り付けてみると、なんと260ページにもなってしまっていました。当初の規格は224ページでしたので、36ページのオーバー。
それから16ページを追加し、240ページにしてもらったものの、それでも20ページを削らなくてはならなかったのです!
続く!